昭和の名人の至芸をたっぷりと。
落語の真髄を極めた六代目三遊亭圓生の決定版名演集。
三遊派正統の伝承者と言われた昭和の名人、三遊亭圓生。繊細かつ自在な噺の構成力や、一点の抜かりもなくきめ細やかな描写、そして滑稽噺から人情噺、芝居噺、音曲噺に至るまでの演目の多さと幅広さにおいて、昭和の落語黄金時代を支えた名人の中でも群を抜く存在でした。
圓生が晩年心血を注いてスタジオ録音し、逝去3週間前まで全ての編集に立ち会って完成させた空前の落語集大成「圓生百席」より厳選された18演目を15枚のCDに収録。「芸術祭大賞」受賞、落語家として初の「芸術選奨」受賞、並びに初の宮中御前口演など落語家として輝かしい栄誉を授かりながらも、生涯にわたり止むことなく芸への追求を続け、芸を磨き抜いた圓生の、聴き継がれ語り継がれた名人芸の粋を集めました。
また別冊ブックレットには、圓生自身による収録演目・録音に纏る逸話を綴った「覚え書」や篠山紀信氏撮影による口演写真掲載など、圓生落語をたっぷりと堪能できる豪華ボックスセット。「昭和最後の名人」六代目圓生落語の決定版です。
※この商品は、「六代目三遊亭圓生 圓生百席[完全盤]」(DYCS-1003)から厳選した音源を使用しています。
【収録内容】
■Disc.1
『文違い』(44:27)
○1975年2月12日録音
『夏の医者』 ※(25:41)
○1974年7月16日録音
■Disc.2
『中村仲蔵』 ※(75:02)
○1974年7月10日録音
■Disc.3
『百年目』 ※(67:58)
○1974年10月1日録音
■Disc.4
『子別れ・下』 ※(32:29)
○1976年11月17日録音
『三年目』(35:57)
○1975年2月10日録音
■Disc.5
『品川心中 上/下』(76:53)
○1975年4月7・8日録音
■Disc.6
『鰍沢』 ※(64:46)
○1975年4月16日録音
■Disc.7
『死神』 ※(53:00)
○1975年5月23日録音
■Disc.8
『庖丁』 ※(65:47)
○1975年6月11日録音
■Disc.9
『鼠穴』 ※(61:09)
○1975年8月6日録音
■Disc.10
『掛取万才』 ※(55:27)
○1975年9月3日録音
■Disc.11
『妾馬』 ※(67:33)
○1975年9月26日録音
■Disc.12
『牡丹燈籠-栗橋宿』(39:48)
○1973年7月23日録音
『百川』 ※(36:25)
○1975年10月20日録音
■Disc.13
『唐茄子屋』 ※(71:00)
○1975年10月28日、12月9日録音
■Disc.14
『三十石』 ※(58:46)
○1976年8月23日録音
■Disc.15
『文七元結』 ※(73:07)
○1976年6月15・16日録音
※収録の「芸談」は スタジオ録音ではなく、且つ当時は録音を目的として収録されておりませんので、聞き取りづらい箇所がございますが、演者の貴重な肉声の記録と考え、あえて収録しております。予めご了承ください。
【封入特典】
○80ページ別冊ブックレット
・六代目圓生の真髄:京須偕充
・覚え書(各演目について):三遊亭圓生
・口演写真(撮影:篠山紀信)
・収録演目データ ほか
【六代目 三遊亭圓生プロフィール】
1900年(明治33年)9月3日~1979年(昭和54年)9月3日。
大阪市西区出身。本名山崎松尾。出囃子は「正札付」。
6歳にして子供義太夫で初舞台を踏む。継父五代目三遊亭圓生の後を継ぎ、1941年(昭和16年)に六代目圓生を襲名。
第二次世界大戦後、古今亭志ん生・八代目桂文楽らと落語の黄金時代を築く。
1960年(昭和35年)「首提灯」で芸術祭大賞受賞。
1965年(昭和40年)から1972年(昭和47年)まで落語協会会長を務める。
1973年、落語家として初めて宮中にて御前口演(演目:「お神酒徳利」)を行い、この年勲四等瑞宝賞を受賞。
1979年(昭和54年)、圓生落語の集大成「圓生百席」の全ての録音・編集が終了した後、同年9月3日の79歳の誕生日、
千葉県習志野市にて「桜鯛」を演じた直後に心筋梗塞で倒れ逝去。享年79歳。
※山崎松尾さんの『崎』の字は、正しくは右上が「大」ではなく「立」になります。
*CD15枚組/特製ボックス入り