2011年3月11日。あの日、何があったのか。人々は何を考え、どう行動したのか。「証言記録 東日本大震災」は、未曾有の大震災に向き合った被災者たちの格闘の記録であり、鎮魂の記録です。家族を失い、生まれ育った地域を失い、その生き様を支えてきた文化さえも失ってしまった人たち。私たちは、この大震災にどう向き合えばよいのか、そこから何を見出していくべきか、「証言記録」は、それを考えるヒントを与えてくれるはずです。
【収録内容】
第31回「岩手県釜石市」~身元確認・歯科医師たちの闘い~
千人をこえる死者・行方不明者を出した岩手県釜石市。なかでも被害が大きかったのが「鵜住居(うのすまい)町」である。580人もの人々が犠牲となり、急ごしらえで安置所となった工場跡には被災直後から次々と遺体が運び込まれてきた。遺体からは地元の歯科医師によって、歯の記録が取られた。また、別の歯科医師は津波で壊れた医院から患者の歯の記録「カルテ」を探し出した。そして、カルテを遺体の歯の記録と照合することで、次々と身元が判明した。遺体の多くは、数日前まで一緒に暮らしていた町の知り合い。自らも被災しながら、遺体を間違いなく家族のもとに帰すために苦闘した2人の歯科医師の証言を伝える。
(2014年8月3日放送)
第32回「宮城県気仙沼市」~杉ノ下高台の戒め~
宮城県気仙沼市は早くから津波防災に力を入れてきたが、東日本大震災では大きな被害をこうむった。中でも気仙沼湾の入り口に位置する杉ノ下高台では、避難してきた集落の住民およそ60人が津波にのまれるという悲劇が起きた。原因のひとつは、この高台が気仙沼市の指定した一時避難場所だったことにある。行政は住民と勉強会を重ね、最新の研究成果も採り入れながら、ここまで津波が来る可能性は低いと判断し、緊急時の避難を呼びかけてきた。住民も、明治の大津波で水が到達しなかったこの高台であれば安全だと信じていた。番組では、行政と住民が陥った津波対策の盲点を当事者の証言で綴る。
(2014年8月31日放送)
第33回「福島県南相馬市」~孤立無援の街で生き抜く~
福島県南相馬市は、福島第一原発の事故の際に20キロから30キロ圏に出された屋内退避指示のため、放射能汚染地域とみなされ、一切の物資が入ってこなくなった。当時、市内には5万人の市民が残っており、たちまち食料、生活物資、燃料の窮乏に苦しむことになる。孤立無援の人々を助けたのは、避難をあきらめて店を開け続けた鮮魚店主や、入院患者のために残った医師や看護師、市の要請を受けて避難先から戻り支援物資を運んだ運送業者ら南相馬の市民たちだった。番組では、津波に続く原発事故で危機感が高まり屋内避難指示に至る南相馬で、深刻な物不足の中、人々がいかに生き抜いていったかを証言で綴る。
(2014年9月28日放送)
第34回「岩手県遠野市」~内陸の町 手探りの後方支援~
岩手県遠野市は海岸から30キロ離れた内陸の町。幸い、命に関わる被害はなく、津波に襲われることもなかったが、震災発生からまもなく独自の判断で本格的な被災地支援に踏み切ることとなる。それは一人の男性が市役所に駆け込んで避難所の窮状を訴えたことに始まった。しかし、物資支援では現地のニーズとのミスマッチが起こり、錯そうする情報は支援の空振りを生む。結局、現地の生の情報を自ら入手するしかないとして、被災地の災害対策本部に応援を送り込むまでになる。番組では、情報が少ない中、被災地と情報のキャッチボールを重ねながら手探りで続けた後方支援を、遠野市の人々の証言で綴る。
(2014年10月26日放送)
第35回「宮城県仙台空港」~津波まで70分 空の男たちの闘い~
東北地方の中核空港である仙台空港は3月11日の大津波によって飲み込まれ、機能を失った。しかし、地震発生で空港が閉鎖されてから水没までの間、ヘリコプターや飛行機を離陸させようと懸命に闘った男たちがいた。災害調査を行う国土交通省東北地方整備局や報道各社のヘリの運用を担っていた民間航空会社、災害時の被害調査や被災者救出を任務とする海上保安庁仙台航空基地の職員たちだ。彼らは地震で動かなくなった格納庫のシャッターをこじ開け、機能を失った空港当局に代わって自ら滑走路の安全点検を行った。津波までの70分、懸命に任務を果たそうとした空の男たちの姿を証言で綴る。
(2014年11月30日放送)
第36回「福島県新地町」~津波は知っているつもりだった~
100人余りの犠牲者が出た福島県新地町。大津波警報が出ても多くの人が逃げようとせず、地震の後片付けをしたり、海岸に津波見物に行っていた。津波を警戒しなかった理由はこの町が唯一経験した1960年(昭和35年)のチリ地震津波の体験にある。人々の記憶には被害が少なかった津波ではなく、水が引いた海岸で魚や海藻を取った思い出ばかりが残っていた。今回の津波でも、人々はチリ地震津波を越えないと勝手に思い込んでしまった。番組ではひとつの集落の人々の行動をつぶさにたどりながら、過去の津波体験に基づく思い込みが多くの犠牲につながっていった仕組みを証言で綴る。
(2014年12月14日放送)
【語り】
松村正代(第31回~36回)
【音楽】
中村幸代
○2014年 放送
*DVD6枚組
*収録時間:本編258分/16:9/ステレオ・リニアPCM/カラー
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【収録内容】
第31回「岩手県釜石市」~身元確認・歯科医師たちの闘い~
千人をこえる死者・行方不明者を出した岩手県釜石市。なかでも被害が大きかったのが「鵜住居(うのすまい)町」である。580人もの人々が犠牲となり、急ごしらえで安置所となった工場跡には被災直後から次々と遺体が運び込まれてきた。遺体からは地元の歯科医師によって、歯の記録が取られた。また、別の歯科医師は津波で壊れた医院から患者の歯の記録「カルテ」を探し出した。そして、カルテを遺体の歯の記録と照合することで、次々と身元が判明した。遺体の多くは、数日前まで一緒に暮らしていた町の知り合い。自らも被災しながら、遺体を間違いなく家族のもとに帰すために苦闘した2人の歯科医師の証言を伝える。
(2014年8月3日放送)
第32回「宮城県気仙沼市」~杉ノ下高台の戒め~
宮城県気仙沼市は早くから津波防災に力を入れてきたが、東日本大震災では大きな被害をこうむった。中でも気仙沼湾の入り口に位置する杉ノ下高台では、避難してきた集落の住民およそ60人が津波にのまれるという悲劇が起きた。原因のひとつは、この高台が気仙沼市の指定した一時避難場所だったことにある。行政は住民と勉強会を重ね、最新の研究成果も採り入れながら、ここまで津波が来る可能性は低いと判断し、緊急時の避難を呼びかけてきた。住民も、明治の大津波で水が到達しなかったこの高台であれば安全だと信じていた。番組では、行政と住民が陥った津波対策の盲点を当事者の証言で綴る。
(2014年8月31日放送)
第33回「福島県南相馬市」~孤立無援の街で生き抜く~
福島県南相馬市は、福島第一原発の事故の際に20キロから30キロ圏に出された屋内退避指示のため、放射能汚染地域とみなされ、一切の物資が入ってこなくなった。当時、市内には5万人の市民が残っており、たちまち食料、生活物資、燃料の窮乏に苦しむことになる。孤立無援の人々を助けたのは、避難をあきらめて店を開け続けた鮮魚店主や、入院患者のために残った医師や看護師、市の要請を受けて避難先から戻り支援物資を運んだ運送業者ら南相馬の市民たちだった。番組では、津波に続く原発事故で危機感が高まり屋内避難指示に至る南相馬で、深刻な物不足の中、人々がいかに生き抜いていったかを証言で綴る。
(2014年9月28日放送)
第34回「岩手県遠野市」~内陸の町 手探りの後方支援~
岩手県遠野市は海岸から30キロ離れた内陸の町。幸い、命に関わる被害はなく、津波に襲われることもなかったが、震災発生からまもなく独自の判断で本格的な被災地支援に踏み切ることとなる。それは一人の男性が市役所に駆け込んで避難所の窮状を訴えたことに始まった。しかし、物資支援では現地のニーズとのミスマッチが起こり、錯そうする情報は支援の空振りを生む。結局、現地の生の情報を自ら入手するしかないとして、被災地の災害対策本部に応援を送り込むまでになる。番組では、情報が少ない中、被災地と情報のキャッチボールを重ねながら手探りで続けた後方支援を、遠野市の人々の証言で綴る。
(2014年10月26日放送)
第35回「宮城県仙台空港」~津波まで70分 空の男たちの闘い~
東北地方の中核空港である仙台空港は3月11日の大津波によって飲み込まれ、機能を失った。しかし、地震発生で空港が閉鎖されてから水没までの間、ヘリコプターや飛行機を離陸させようと懸命に闘った男たちがいた。災害調査を行う国土交通省東北地方整備局や報道各社のヘリの運用を担っていた民間航空会社、災害時の被害調査や被災者救出を任務とする海上保安庁仙台航空基地の職員たちだ。彼らは地震で動かなくなった格納庫のシャッターをこじ開け、機能を失った空港当局に代わって自ら滑走路の安全点検を行った。津波までの70分、懸命に任務を果たそうとした空の男たちの姿を証言で綴る。
(2014年11月30日放送)
第36回「福島県新地町」~津波は知っているつもりだった~
100人余りの犠牲者が出た福島県新地町。大津波警報が出ても多くの人が逃げようとせず、地震の後片付けをしたり、海岸に津波見物に行っていた。津波を警戒しなかった理由はこの町が唯一経験した1960年(昭和35年)のチリ地震津波の体験にある。人々の記憶には被害が少なかった津波ではなく、水が引いた海岸で魚や海藻を取った思い出ばかりが残っていた。今回の津波でも、人々はチリ地震津波を越えないと勝手に思い込んでしまった。番組ではひとつの集落の人々の行動をつぶさにたどりながら、過去の津波体験に基づく思い込みが多くの犠牲につながっていった仕組みを証言で綴る。
(2014年12月14日放送)
【語り】
松村正代(第31回~36回)
【音楽】
中村幸代
○2014年 放送
*DVD6枚組
*収録時間:本編258分/16:9/ステレオ・リニアPCM/カラー
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