80年前、モンゴル東部の大草原で、日ソ両軍が激闘を繰り広げたノモンハン事件。ソ 連軍が大量投入した近代兵器を前に、日本は1万8千人に及ぶ死傷者を出した。
今回、NHKが入手した陸軍上層部が残した150時間の肉声テープには、事件の真相 が赤裸々に語られていた。責任の所在が曖昧な意思決定、情報を軽視し押し通された 精神論、失敗の隠蔽、現場に責任を負わせる体質…。敵将も讃えた現場の部隊長は作 戦失敗の責任を問われ自決。一方、作戦を主導した参謀たちは、太平洋戦争で同じ失 敗を重ねていく。
スクープ資料から、巨大組織が陥る“失敗の本質”を読み解く。
番組では、ロシアで2時間に及ぶソ連軍の記録映像を発掘。4Kで精細にスキャンし た映像を「AIによる自動カラー化技術」で鮮やかに着色し、戦場の実態を現代によ みがえらせる。さらに軍の判断の経緯が証言された陸軍幹部の肉声テープも入手。敗 北はどのようにして隠され、失敗は繰り返されたのか。映像と証言から迫る。
語り:伊東敏恵、小林勝也
音楽:得田真裕
ディレクター:田中雄一、近松伴也、梅本 肇
制作統括:西脇順一郎、横井秀信
【収録映像(BS4K版より)】
人工知能による映像カラー化メイキング
行き場を失った捕虜・封印された調査報告書
【封入特典】
リーフレット 制作者のことば
〇2018年8月15日NHK総合テレビで放送
*収録時間:本編73分+収録映像7分/16:9LB/ステレオ・ドルビーデジタル/片面一層/カラー
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