暴力的なまでに思考することを強要する番組である ―― 町田康
「ヤノマミ」のスタッフが、20年間にもわたって追い続けた「イゾラド」のドキュメンタリー・シリーズが遂にDVD化。
「イゾラド」とは“隔絶された人々”という意味のアマゾンの密林に住む先住民族のこと。彼らを見つめることで、人間とはなにか、文明とはなにかについて、深く考えさせられる良質なドキュメンタリー。
※イゾラド(【西】Indios Aislamiento/【葡】Indios Isolados):文明社会と接触したことがないか、あっても偶発的なものに限る先住民をいう。単一の部族を指すのではなく、文明社会と未接触の先住民を言い表す総称。
【収録内容】
■DISC.1
「沢木耕太郎 アマゾン思索紀行 イゾラド ~アマゾン・『隔絶された人々』~」
ある日、南米アマゾンの密林から二人の裸の男が現れた。文明社会と接触したことのない先住民、イゾラドだ。部族名は不明、しかも二人の話す言葉は誰にも分からない…。イゾラドという不思議な語感に誘われ、作家の沢木耕太郎がその最深部を紀行。森を封鎖してイゾラドを保護する男、1996年に出現した別のイゾラド部族の調査を経て、政府から「アウラとアウレ」と名付けられた謎のイゾラドと、ついに対面する…。
沢木耕太郎著「イルカと墜落」(文藝春秋)として書籍にもなっている。
【出演・文】
沢木耕太郎
【語り】
役所広司
○2003年3月1日放送/NHKBSハイビジョン 119分
■DISC.2
「最後のイゾラド 森の果て 未知の人々」(NHKスペシャル 大アマゾン 最後の秘境 第4集)
アマゾン最奥部。この森の奥には人間など一人もいない……誰もがそう信じていた。だがある日、噂や伝説に過ぎなかった「素っ裸な人間」が突如、姿を現した。裸の男たちは「イゾラド」と呼ばれる、文明社会と一度も接触したことのない先住民だった。周辺の村では、弓矢で襲われ、命の危険にさらされた者もいる。取材班はイゾラドの出現が相次ぐ前線基地へと向かい、ついにその姿をカメラでとらえた――。
NHK取材班によるイゾラドとの初接触の貴重な映像を含み、話題となった。NHKスペシャル「大アマゾン 最後の秘境」の中で放送された作品。ディレクターの国分拓自身が執筆した書籍「ノモレ」(新潮社)にも関連する内容。
【語り】
松田龍平
○2016年8月7日放送/NHK総合テレビ 84分
「アウラ」
アマゾン奥深くに住む未知の先住民「イゾラド」。中でもアウラと名付けられた男は特別だった。アウラは30年前、アマゾンの深い森から忽然と現れた「素っ裸の二人の男」のひとりである。ブラジル政府は二人をアウレとアウラと名付け保護した。 だが二人の言葉は未知の言語で、誰も理解できなかった。ある言語学者が周りのものを一つ一つ指しながら30年かけて800の単語の意味を探り当てた。やがてアウレが死亡。最後の一人となったアウラの調査を続ける中で、彼が、自分たちの部族に起きた「死」について語っていることが、明らかになっていく……。未知の部族の最後の一人アウラと、ある言語学者の物語。
地上波放送版(49分)とは、編集も視点も異なる、BS4Kのみで放送されたヴァージョン。
【朗読】
町田康
○2018年12月16日放送/NHKBS4K 85分
※上記の「アウラ」は、NHK総合テレビで放送されたNHKスペシャル「アウラ 未知のイゾラド 最後のひとり」とは別編集のNHKBS4K版です。ただし、画質は、4Kではなく標準画質で収録されております。
【特典映像】
・2015年9月7日 NHK取材班・イゾラドとの初接触時の記録映像 ノーカット版
(ペルー アルト・マドレ・デ・ディオス川上流域にて撮影/21分)
NHKスペシャルが記録してきたイゾラド 約7分
ディレクター:国分 拓
撮影:菅井禎亮
*DVD2枚組
*収録時間:本編約252分+特典約28分
©2019NHK