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NHKスペシャル キューバ危機・戦慄の記録 十月の悪夢 全2枚

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十月。人類は全面核戦争突入という悪夢を見た。

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十月。人類は全面核戦争突入という悪夢を見た。

1962年10月、アメリカの喉元にあるキューバへソ連の核ミサイルが配備された。米ソ冷戦は頂点に達し、世界は全面核戦争の危機に恐怖した。ケネディとフルシチョフ、米ソの首脳が危機の中、冷静に判断し解決したという史実は神話だった。ホワイトハウスは大混乱に陥り、クレムリンは凍りついた。「キューバ危機」から30年目、アメリカで機密文書が公開された。そして取材班は冷戦崩壊後の旧ソ連、キューバの文書をも入手し、関係者の証言とともに核兵器を作り出した人間の驕りとおろかさを告発する。

◆平成4年度文化庁芸術作品賞受賞
◆第30回ギャラクシー賞優秀賞受賞

<ジョン・F・ケネディ>
心は大変重いのですが、私はキューバ国内からミサイル基地を除去するため、軍事行動をとることを命じました。アメリカ空軍は今、実行に移りました。核の時代は必然的に大きな危険のある時代です。もっとも恐ろしいのは公然と冷酷に、世界制覇を目指す力によって自由と正義を守るわが国の決意と意志が踏みにじられることなのです。
(ケネディ空爆演説予定稿より)

<ニキータ・フルシチョフ>
同志カストロ首相、ソビエト人民はキューバ人民の英雄的行為を心から尊敬している。だが同時に死を賭しての抵抗という英雄的精神のみで、帝国主義を封じ込めることは不可能だ。アメリカの帝国主義者にキューバ侵略を諦めさせたのは、ソビエトの強大な軍事力であり、核戦争の恐怖だった。
(フルシチョフからカストロへの書簡より)

<フィデル・カストロ>
あの時、私はソ連に「たとえ千発でも受け入れる」と言った。核ミサイルの受け入れは事実上ソ連の軍事基地化を意味する。だから、わが国の防衛だけのためなら受け入れなかっただろう。我々は社会主義陣営の強化のため、核を受け入れたのだ。
(キューバ危機再検討会議より)

<ロバート・マクナマラ>
過ちを犯す人間と核兵器がこの地球上に共存する限り、私たちは核戦争の恐怖から永遠に逃れることはできないのだ。国家を滅亡させ文明を破壊する危機が今なお起こり得るのだ。それを避ける方法はただ一つ、核のない世界に戻ることだ。これこそキューバ危機の教訓なのだ。
(NHK単独インタビューより)

【内容】
前編 「核戦争への綱引き」
砕氷船を偽装した輸送船”インディギルカ号”の航海日誌をもとに、ソビエトのキューバへのミサイル持ち込み作戦を明らかにし、侵攻作戦の標的に核を発見し驚愕するアメリカ、大国の狭間で翻弄されるキューバの姿をも描き、危険な綱引きが人類を破滅の淵に立たせるまでを描く。
(74分)

後編 「破滅の淵の13日」
キューバに配備されている核ミサイルがアメリカ本土を狙っている事実を知り大混乱に陥るホワイトハウスの姿、判断不能となるクレムリン、玉砕を覚悟するキューバ、この悪夢が全くの偶然によって回避されるまでの13日間を描く。
(74分)

語り:日下武史
音楽:牟岐 礼

○1992年放送

*DVD2枚組/148分収録/画面サイズ4:3
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